ミルク「こ、こらっ。隼っ。今日は一体どうしちゃったんだよ?なんか落ち着きがないな……。」
隼「あのおとこのひとさ、おいかけるだよー!いっちゃうだよーっ!!はやくだよーっ!」
先程、ご迷惑をかけた男性が
自動ドアをくぐり抜けて外に向かった。
それを指差して、隼はそう答える。
ミルク「ち、ちょっ……隼っ!ま、待てってばっ!」
隼に連れられて、オレは『あの人』を
追いかける羽目になってしまった。
駅前通りは、人波で溢れ返っている。
こんなに人が居ちゃ、見つけるものも
見つけることなんて………。
隼「…………!こっちだよー!こっちさ、いっただよー!」
隼がオレの服の裾を掴みながら
こっちに向かうように促す。
その目は……真剣そのものだった。
ミルク「………わかったよ。こっちだな?」
隼「んだっ!まちげえねえだー!」
隼は、迷うことなく頷いた。
もしかして………先程の男性って……。