第3話

大きな物音と声に
周りのお客さんは何事なのかと
一斉にこちらを振り向いた。
店員さんも慌てて駆け寄ってくる。




店員「お客様、どうかなされましたか?」




佳奈「い、いえ……何でもありません。お騒がせしまして、申し訳ありませんでした…。」




私は気を落ち着かせると
謝罪の言葉を継げた。




匠「………すぐにそう、カッと熱くなる所は昔からそうだな。佳奈。」




佳奈「う、五月蠅いわね。少なくとも私がそうなるのは、あなたの前だけよ。…大和の親権を持っているのは私なのよ。もう何もあなたに話すことはないわ。」




私はそう言い残すと、置いてあった
伝票を掴んでレジへ向かった。




匠「………やはり、教える気など無いな。あいつは………。」



俺は煙草を取り出し、口に加えると
ライターで火をつけた。